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かがくのたまご

ゲーム理論③ 〜心理歴史学?〜
23年10月12日(数学科 M.N)

本校は科学技術の最先端に触れ、理系進学を目指す生徒のために作られた学校です。このような学校で数学を担当できるのは本当に幸せなことだと思います。ただ私自身が理系の人間かどうかといわれると“?”です。この話も本屋でゲーム理論の本を見つけたところから始めましたが、私は努めて本を読むようにしています。趣味は海外旅行。語学に興味があり、世界史や宗教や神話が好き。現在のマイブームはSF小説です。

SFを読み始めたきっかけは、以前紹介した「もっとも美しい数学 ゲーム理論」の中で、現在のゲーム理論の形が30年も前にSFに登場していると紹介されていたからです。「ファウンデーション<銀河帝国興亡史>」(アイザック・アシモフ著 ハヤカワ書房)。テーマは「心理歴史学という科学」。心理学と歴史学で科学?普通は歴史学が文系、心理学がどちらか微妙で、科学は理系と思われているはず。

心理歴史学(サコヒストリー)とは一定の社会的、経済的刺激に対する人間集団の反応を扱う数学の一分野〜銀河百科事典(もちろんフィクションです笑)より〜。一つの分子の動きがわからなくとも、多数の分子の平均的な動きからその性質を推測できるように、個々の人間の行動は予測不可能でも、群集の反応は統計的に処理できる、というもの。

「もっとも美しい数学 ゲーム理論」によると、このSFが近年現実のものとなり、社会物理学という研究分野が本格化し(社会で物理!?)、数学や物理がいよいよ社会学や法学、歴史学などと融合しつつあるようです。

今までにも経営工学や社会力学といった分野が出現し、経済学のための数学力や、哲学を学ぶための数学的思考などが重要視されるようになって久しいですが、数学はこれからもっともっと幅広く、様々な分野で必要とされていくことでしょう。


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